【ライブレポ・インタビュー】?te、渋谷で緊急開催の近距離ライブ、観客が陶然

May-17-2023

5月10日に、台湾のシンガーソングライター・?te(読み:ホワイト、whyte)は渋谷Spotify O-EAST内にあるDJ Bar 東間屋にて、緊急来日ライブ「VIP event in Japan」を行った。本イベント開催数日前に緊急決定となり、申込期間が短いにも関わらず、定員80名の無料イベントは瞬く間に定員に達した。


当日のイベントでは、様々な分野に精通した多彩なプロデューサー・DJのDÉ DÉ MOUSEをサポートDJとして迎え、大いに会場を盛り上げた。開演時間になると、会場の照明が暗転し、?teが会場の入り口からステージへ登場した。


ファンと近い距離で触れられる空間で、?teは楽曲「Baby Cakes」でパフォーマンスをスタートし、さらにマイクを持ちながら会場を歩き回り、観客たち一人ひとりと目を合わせながら「Back off」、「insomnia」など自身の人気曲を歌った。会場は、?teの観衆一人一人に寄り添うようなパフォーマンスにより熱く盛り上がり、会場ではアーティストとファンが一つに溶け合っていった。

?teは英語のMCを挟みながら、ライブを進めていった。彼女のユーモア溢れるMCで、観衆からの笑い声は絶えないハッピーな場面の後には、続けて「You Say Goodbye Easily」を披露し、さらに通訳を通して楽曲「Seh Ah Seh」の創作理念を紹介し、同曲を披露した。

その後、?teはDJブースから奥の高台に向かい、ギター弾き語りで、「Finally」、「Cazzo」を披露。最後は特別に観客から一人を呼び込み、「Just the two of us」セッションするなど、最後までファンとともにステージを作り上げていった。アンコールでは「Santé」を披露し、この日のライブは幕を下した。

今回は?teに「VIP event in Japan」について、取材した。

 

—初の来日公演を終えて、感想を教えてください。


すごく新鮮な感じがありました。どのくらい人が来るのか想像出来なかったので、ちょっと心配でもあり、緊張もしました。初めて日本のリスナーと会えましたが、皆さんはすごく良い反応をしてくれて、一緒に歌ってもくれました。

 

—ジャズ出身の?teも特別に《Just the two of us》をカバーして、しかもリスナーと一緒にセッションされましたよね。この曲をセットリストに入れた理由を教えてください。


《Just the two of us》はジャズギターを学び始めた頃に最初に学んだ曲で、よく自分でこの曲で即興演奏を練習しました。

 

—DÉ DÉ MOUSEをゲストとして迎えたきっかけを教えてください。


DÉ DÉ MOUSEはInstagram上で長い間相互フォローしていて友達でもあったのですが、ずっと会う機会がなくて。今回のライブはDJサポートが必要なので、聞いてみたら、あっさりと快諾していただきました。

—今回のライブには、日本のシンガーSIRUPとバンドのTHREE1989も見に来ていたみたいですね。この2組とはどのようなきっかけで知り合いましたか?今後はコラボの機会もあるのでしょうか?


SIRUPとTHREE1989ともInstagramで私がフォローしていた方なのですが、今回のライブが決まったので、Instagramにて声をかけてみたら、なんと本当に来てくれて嬉しかったです。いつか機会があれば、ぜひコラボしたいです。

 

—今まではご自身の学生生活や病院のインターン時期の経歴での経験を元に生まれた曲が多いですが、現在はプロミュージシャンとして活動されていますよね。今後はどこから楽曲制作のフィーリングが生まれるのですか?


今までは病院で観察したことや学生生活の経験を活かして創作しましたが、今後は周りの友達を観察したり、自分の生活に集中した中で生まれたもので創作したいと思います。

 

—新曲《Let Go》と《Finally》も出しましたが、Taiwan Beatsの読者へ紹介してください。


新曲《Let Go》を通して伝えたいのは、人はたまに恋愛に執着心があり、たとえ自分とは合わない人でも手放したくない時がありますが、この曲を聴いて、あきらめよう、手を放そうと思ってほしいです。つまりLet Goしてほしいですね。《Finally》は合わない人と別れたら、結局向こうはやはりあなたがいいと思って、「Finally」(訳:結局)帰ってきたというストーリーの曲です。

 

—今後また日本でライブをする予定がありますか?また、どういうライブをしたいですか?


日本のラジオ局、番組、音楽フェスに出演できたらいいなと思っています。

日本の公演を終えて、Twitterではライブを見逃したファンからもまた来てほしいという感想や、ライブを見ることができたリスナーが「まさかこんな近距離で鑑賞できるなんて」、「家に帰ってからもずっと曲を流していた」など余韻に浸る感想が書かれた。また?te次回の来日をすでに待ち遠しいです。

画像提供:SEKIYAMA YUTA