【Summer Sonicレポ・インタビュー】海を渡り、Pacific Stageに台湾のカラーを彩ったWONFU、ØZI

Sep-24-2022

(ØZI)写真提供:SUMMER SONIC All Rights Reserved.

9月の終わり、日本の夏フェスシーズンはそろそろ終盤だ。ポストコロナになり、過去2年間なかなか日本の音楽イベントに参加できなかった台湾歌手が大勢来日し、フジロックのエレファントジムとFire EX.、Summer SonicのWONFUとØZI、 TAIWAN PLUSのDadado Huang、Misaなど、台湾の色が日本の夏を彩った。現在Summer SonicのオフィシャルSNSアカウントが続々写真を公開している中、Summer Sonicの台湾アーティストのライブをレビューして、感想とエピソードを聞こう!

(WONFU)写真提供:旺福愛你工作室提供

8月20日、Summer Sonic初日、世界発信のステージという意味で名付けた新しいステージPacific Stageにて、モニターに映しだされたカラフルな「WONFU」と共に、WONFUのメンバーたち(ギターヴォーカル・小民、ギターヴォーカル・Mami、ベース・Twiggy、ドラム・肚皮)はそれぞれ鮮やかで、レトロ感を感じるピンク、黄色、緑、青のステージ衣装で登場。ライブが始まる前に、すでに彼らの音楽の特徴、60’s、明朗、鮮明を感じた。

台湾語のスウィングラブソング《愛洗蝦米》からステージの幕があがった。元々、日本語歌詞が入っているこの曲、2回目の「愛してる」から、観客たちも一緒に歌った。このノリで、アップテンポの《阿娘哈細腰》のリズムに乗って、観客たちも手拍子をしながら踊りました。

(WONFU)写真提供:旺福愛你工作室提供

2曲終わって、MCの時間になり、ギターヴォーカル小民が「WONFU in Summer Sonic!」と叫んで「We are so happy.Are you happy? Happyの日本語は楽しい」とWONFUのハッピーロックというコンセプトを皆に伝えた。次の曲《愛你管》では、ギターヴォーカルMamiが手でLの形を作り、観客たちも一緒に手振りをした。

次のMCでは、流暢な日本語で「次の曲はWONFU最初の日本語の曲、聞いたことがある人、一緒に歌おう。」と《DoReMi》を演奏し始めた。観客たちはかけ声の代わりに、手振りした。またMCを挟んで、最も代表的な《迷你裙》と《我小的時候都去Spin》2曲を熱唱して、観客の盛大な拍手の中、ステージを後にしました。

日本アルバムをリリースしたことがあり、日本ツアーも敢行したことがあるWONFUですが、今回は久しぶりに来日し、さらに初めてSummer Sonicのステージに立ち、どんな心境でしょう?いろいろ気になって、下記のQ&Aを読んでください。

(WONFU)写真提供:旺福愛你工作室提供


今回は久しぶりに日本東京を訪問し、一番変わった所はどこでしたか?
Summer Sonicの事前オフィシャルインタビューでは美味しい物を食べたい、買い物したい、ドン・キホーテに行きたいと言っていましたが、夢は叶いましたか? 

——美味しい物を食べたし、買い物もしたし、ドン・キホーテにも行きました。やりたい事リストを全部チェックして楽しかったです。(東京は)相変わらず、おいしい、楽しい、買い物が便利。

一番ショックを受けたのは、昔よく行っていた楽器屋の規模が小さくなりました。新型コロナの影響を受けたのでしょう。コロナが早く終息して、皆さん一緒に元気な日常に戻って欲しいです!

 

今回実際にSummer Sonicのステージに立った感想、日本の音楽フェスは他の国と何か違う所がありますか?

——絶対緊張すると思いましたが、ステージに上がった瞬間、観客が待っている気持ちが伝わってきて、緊張感は嬉しい気持ちに変わり、観客と一体になって、ライブをやり遂げた感じがしました。

日本の音楽フェスの観客サービスはすごく完璧です~~フードブースもすごくすごく美味しいです。アーティストラウンジにいる時は夢みたい。レジェンドのミュージシャンにたくさん会えました。若い時に音楽を聴いた思い出もいろいろ思い出した。

 

Summer Sonicの観客について印象に残ったことは?

——皆さんはマスクを着けていて表情は見えませんが、アーティストを応援する気持ちが伝わってきて、すごく力をもらいました。久しぶりに会った友達や、お正月に集まって紅白を見る親戚や友達みたいな存在感だと思います。

 

今回はSummer Sonicのために、頑張って日本語を覚えたと聞きましたが、自分に何点を付けますか?

——WONFUには100点をつけます。

Summer Sonicと全員の観客は無限点!!

 

今回一番楽しみにしてたアーティストは?実際にライブを見たアーティストは?

——見たいバンドはたくさんいましたが時間が足りなくて、メンバーがそれぞれThe Offspring、St. Vincent、King Gnuなどのライブを見ました。

楽しかった!!

特にバックヤードにてThe Offspringとすれ違った時は凄く奇妙な気分で、力が入らなくて倒れそうな感じでした。


また日本で新曲をリリースしたり、ツアーを開催しますが
?

——絶対にします!!

 

歌詞の中にも日本語を入れているWONFU、今回は新しい日本語を覚えましたか? 

——日本語を練習していますが、今回は新しく覚えた日本語は特にありません。昔は結構日本語を話したけど、ずっと使わなくてだいぶ忘れました。

覚えている日本語は例えば、わたしのにほんごはちょーびんぼう、「おねがいします」、「おかいけいおねがいします」、「びーるもういっぱい」など。

 

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(ØZI)写真提供:SUMMER SONIC All Rights Reserved.

 

そしてSummer Sonicの2日目、8月21日のPacific StageにØZIが登場しました。倖田來未、さなり、¥ellow Bucksとコラボしたことがあり、CREATIVEMAN PRODUCTIONSと契約したり、今回のライブを発表してから期待されていた。

照明が暗転してスクリーンに「ØZI」の文字が現れ、イントロの中、ØZIが登場した、「Let’s go, Summer Sonic!」と叫び、ライブが始まった。一曲目はムーディーでセクシーな《LUFU》で、雰囲気を一気に盛り上げ、次はちょっとチルアウト感がありテンポが明るい《Hair Tie》、観客も揺れ動きながら、手拍子を合わせた。引き続き《LAVA!》で、ØZIがサングラスを外し観客を煽って、ライブ会場がひとつになった。

3曲終わってMCの時間になり、ØZIが「今回は初めて東京でライブしました、しかもSummer Sonic!不思議し過ぎる(It’ crazy)、盛り上がりましょう。」と感慨深く言った。続いて、《MISSIONARY》、《Bad Intentions》など色っぽいナンバーを演唱し、MCに入った。

ØZIが「現在は3枚目のアルバムを制作しています。今まではR&Bやヒップホップの曲が多かったが、今制作している新曲はロック、エレクトロベースの要素を取り込んでいます。ここに来る前にすごく悩んでいました。オープニングは昔の曲をやるか、新曲にするか。皆は新曲を聞きたいですか?」と聞き、アメリカンロックテストの新曲4曲を披露した。最後は最も再生回数が多い曲「Paradise Island」を歌って、熱い気分でライブが終了した。

(ØZI)写真提供:SUMMER SONIC All Rights Reserved.

 

今回は久しぶりに日本東京に来て、何か美味しい物を食べたり、どこか散策したりしましたか?一番変わったところは何ですか?

——今回は初めて日本でライブするので、今までの日本とは全然違う体験でした。コロナ禍の前は毎年必ず日本を訪ねていましたが、4年ぶりに来て食文化とショッピングはかなり変わりました。新しいレストランや店舗にたくさん行きました。

あともう一つ、コロナ禍に知り合ったりコラボしたアーティスト達がいましたが、今回やっと日本で直接会えて、僕にとってはそれが特に意義があることだと思います。

 

初めて日本の音楽フェスに参戦した感想はどうですか?他の音楽フェスと違うところがありますか?

——初めてSummer Sonicを参戦して、今までにない体験は色々ありました。ライブステージは丁寧に作られた感じがあります。リハーサルから本番、そしてバックヤードなど、アーティストにとって居心地が良くスタッフも頼りになるので演出に集中できます。

 

初めて日本のファンと対面した感想はありますか?

——すごく緊張しました。自分の音楽は日本のリスナーが好きかどうか自信がなかったが、今回のライブを通して、ステージの前の観客からたくさん自信をもらいました。観客の反応は僕のライブの一部分で、ステージ上で観客の熱い感情を感じたので、もっと確信を得られました。将来はもっと日本のリスナーに僕の音楽を聞かせたい、ライブを見せたいです。

 

今回は他のアーティストのライブを見ましたか?

——今回は自分のライブの準備に集中していたので、なかなか他のアーティストのライブを見れなかったが、バックステージで僕の好きなアーティスト、YUNGBLUD(ヤングブラッド)と会って写真も撮れてすごく嬉しかったです。食堂では、何年か前にファッションパーティーで出会ったTakaとバッタリ会って、話ができて光栄でした。

今まで何名か日本アーティストとコラボしたが、現在注目しているアーティストはいますか?

——常に日本のアーティストをチェックしています~現在は新しいアルバムを制作していて、方向性はロックなので、最近一番聞いているのはBABYMETALです。

 

今回のステージで新しいアルバムの曲をフライング披露しましたね、新アルバムを紹介してもらえますか?

——Summer Sonicのお誘いをいただいた時、ちょうど新アルバムを制作していました。今回のアルバムは僕にとってすごく特別なアルバムで、今までにない歌い方に挑戦しました。

日本でライブできることに本当にワクワクしていたので、制作チームと相談して、曲がまだ完成していない状態で、しかも曲名もつけていない段階でSummer Sonicで披露すると決めました。

新しいコンセプトは期待を持たせたいのでまだ言えませんが、少しだけ教えると今回はロックテイストに今までのR&B要素も取り込んでいます。

 

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夏フェスのシーズンは終わったが、
11月のSorry YouthCicadaなど日本で台湾アーティストのライブがこれからまだまだたくさんあります。世界各国の水際政策の更新の中、台湾ミュージシャンの日本ツアーも期待できるでしょう。