音楽で巡る世界の旅『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2021』

音楽は人類共通のものであり、文化という形で存在しています。数千万年の歴史を超えて、人間の生命には常にメロディとリズムが受け継がれてきました。赤ん坊は生まれつき手足を動かして踊ることができますし、喃語で刻むリズムが生命の音楽のはじまりだとも言われています。だから私たちは、異なる姿や語言を持って、異なる地域に生まれたとしても、音楽という共通言語で互いの心を通わせることができるでしょう。

九州ほどの面積を持つ島国ながら、実に16以上もの民族が暮らす多民族国家である台湾。まるで世界を凝縮したように、多彩な文化があちこちに根付いて共存しています。サラダボウルのように様々な音楽が集まる台湾では、政府機関である「文化部映画・テレビ・流行音楽産業局」がレコード会社「風潮音樂」と共同主催で大型のミュージックフェスティバル『世界音樂節 World Music Festival @台湾』を開催しています。このイベントは音楽で世界をつなぐ架け橋となっています。

『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2019』の出演者 Trad.Attack!

2016年の開始以来、毎年10月に台北市大佳河濱公園で3日間にわたって開催されるミュージックフェスティバル『世界音樂節 World Music Festival @台湾』には、世界各地のアーティストとカルチャーが集まります。台湾を拠点として世界をつなぐというコンセプトをベースに、ワールドミュージックの魅力に触れながら観客の視野を広げると同時に、福佬(ホーロー)や客家といった原住民族が持つ台湾独自の文化を世界に発信している野外音楽祭です。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大のため一度開催を中止しましたが、2021年の『世界音樂節 World Music Festival @台湾』は10月29日〜31日に開催が決定し、一部はオンラインライブの形で行われます。これまでは3日間でツー・ステージの開催でしたが、今回は10月30日(土)、31日(日)の2日間で有観客ライブをワン・ステージに集中して行うことになりました。

『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2021』のポスタービジュアル

金馬奨、金曲奨など台湾を代表する数々の賞を受賞したアーティストが出演します。世界各地で代表的な音楽フェスに招かれている阿美族出身のシンガーソングライター「Suming 舒米恩」を筆頭に、第27回金曲奨最優秀台湾語男性ボーカル賞を獲得した「陳建瑋」をフィーチャリングして中洋折衷の伝統楽器編成で新たな音楽を生み出す「异境樂團」、第29回金曲奨最優秀原住民ボーカルの「桑梅絹(Seredau)」、第30回金曲奨最優秀客家語ボーカルの「吉那罐子」、嗩吶(チャルメラ)、二胡など中国の伝統楽器と様々なジャンルを取り込んだロックバンド「神棍樂團」といった台湾のアーティストに加えて、アメリカ、カナダ、イギリス、コロンビア、ブラジル出身のアーティストなど、合計18組が集結します。

また、「排灣族の文化的巨人」と呼ばれ、2018年の世界音樂節で芸術監督を勤めた查馬克・法拉屋樂(チャマケ・ヴァラウレ)が今年8月下旬に癌で急逝したことを受けて企画された追悼コンサート、『さようなら、チャマケ。』が同時に開催されます。

台湾で多くの観客に愛されている『世界音樂節 World Music Festival @台湾』は、台湾のミュージシャンに国際的なステージを用意し、台湾のアートカルチャーを世界に広めるだけでなく、世界の音楽文化を取り入れ、相互交流を深めています。3日間に渡って、世界各地のミュージシャンがパフォーマンスで新しい音楽の価値観をもたらし、異国の地に生れた音楽が生命の息吹を与えてくれます。台湾伝統音楽の特色とその価値を世界に紹介できる様々なプログラムが用意されています。

メインステージ以外にも、アラブ、トルコ、ベリーズやニカラグア共和国などのダンスを融合した、異国情緒が溢れる6組のダンスショーが企画されています。また、会場の至る所ではストリートパフォーマンスのサプライズも体験できます。

『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2019』スペインのアーティストOsadia

グローバルビレッジスタイルのマーケットエリア「地球市集(Bazzars)」もイベントの見所です。100件以上の民族楽器、工芸品、雑貨などを手掛ける手作りブランドと、個性的なワールドフード屋台が出展を予定しています。感染対策に沿ったソーシャルディスタンスを保ちつつ、イベントの中で「スモールワールド」を安全安心に楽しめます。

今年初登場の「オンライン・ビジネス・ショーケース」は、10月29日から11月12日まで2週間の日程で開催されます。オンライン形式で国際交流講演と特別公演を行うショーケース型の交流イベントです。カナダのキュレーション会社 Small World Music に所属するイベンターチーム Global Toronto との共同企画で、22カ国からキュレーターが招かれます。様々な交流を通じて国内外での音楽活動を強化しながら、台湾のアーティストを世界に発信します。

『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2019』国際講演の模様です。
今年はコロナの影響で代わりに「オンライン商業展覧交流会」を開催します。

新型コロナウイルスの世界的流行は各国に様々な影響を与えています。観光目的による渡航ができなくなったため、現在では海外アーティストのパフォーマンスを観ることが難しくなっています。そこで今回のフェスは、入場チケットが航空券風にデザインされ、搭乗待合室をイメージしたSNS映えする撮影スポットなどが用意されています。更に「偽出國」(なんちゃって出国)というテーマの体験エリアが企画されていて、旅に飢えた多くの音楽ファンの心を満足させてくれるでしょう。

世界各地のミュージックカルチャーが集まり、言葉は通じなくても感動できる『世界音樂節 World Music Festival @台湾』は、耳だけでなく五感を楽しませるフェスティバルです。異国の雰囲気が溢れる青空の下で軽快なリズムを乗って、この週末は音楽で小さな世界旅行をしてみてはいかがでしょうか?


『世界音樂節 World Music Festival @台湾 2021』           

【有観客パフォーマンス】
・開催日程:2021/10/29 (金) - 10/31 (日)
・開催会場:台北市大佳河濱公園 8, 9號水門
・チケット購入URL:
KLOOK|https://reurl.cc/NZ6X0p
博客來|https://reurl.cc/r15gWkUDN
售票網|https://reurl.cc/ZjWG6l

・オンライン配信:一部配信されないライブがあります。https://www.youtube.com/channel/UCD98GG-m7PGiM2CQ5ptTW0w

・出演アーティスト:
Mastaneh樂團(イラン・台湾)、行草樂團、台青蕉樂團、湯宇歆拉丁樂團、Tio Chorinho(カナダ)、歐開合唱團、GROOVE STATION(コロンビア・ブラジル・台湾)、踢霹歐爵士大樂團(カナダ・アメリカ・台湾)、桑布伊、Suming 舒米恩、桑梅絹、泥灘地浪人(アメリカ・イギリス・台湾)、吉那罐子、Bantü Salsa(カナダ)、戴曉君、异境樂團 feat. 陳建瑋、神棍樂團、泰武古謠傳唱-再見查馬克

【オンライン・ビジネス・ショーケース】
開催日程:2021/10/29 (金) - 11/12 (金)
イベントURL:https://app.swapcard.com/event/2021-abc-event
※音楽産業関係者のみ参加可能です。関係者以外の参加はご遠慮ください。


影像提供:風潮音樂
日本語校正:黒田羽衣子

作者