異彩を放つ個性派女性歌手 魏如萱 心地よいサウンドの新作アルバム『HAVE A NICE DAY』リリース

Jul-02-2021

「幸せな時であっても、悲しい時であっても、丁寧に暮らしていればインスピレーションが湧き上がる。」

『HAVE A NICE DAY』は、6月23日にリリースされた魏如萱Waa Wei(ウェイ ルーシュエン)の7th アルバムである。日常のささやかな幸せをさりげなく曲に取り込んだ癒しのサウンドが、コロナ時代の私たちに心地よいリスニング体験を与えてくれる。

やさしく胸に染みわたるような温かい歌声で多くのファンから支持される魏如萱。ベールに包まれたようなミステリアスな雰囲気を持ちながら、作品と同じ素朴で情緒あふれる人柄が魅力。台北アリーナなど大型公演のチケットが即完売するほど、メジャー、インディーズ問わず幅広い層から支持を集める彼女は、台湾を代表する女性歌手と言っても過言ではない。

魏如萱Waa Wei(ウェイ ルーシュエン)愛称は「娃娃(ワーワー)」。2003年からバンド「自然捲Natural Q」のボーカルとして音楽活動をスタート。現在は、シンガーソングライター、ラジオDJ、女優、店舗「花室maison de waa」及びカフェショップ「forgood 好多咖啡」のオーナーとして幅広く活躍している。数々のアワードを受賞し、ノミネートされてきた。2005年から台湾最大の音楽アワード「金曲獎 Golden Melody Awards」で4回にわたりノミネートされた後、2020年に最優秀女性歌手を受賞した。デビュー以来、リリースした名曲は数知れず。彼女の心地よく優しい歌声、そして、詩的で流れるような表現が持つ独自の芸術性や世界観から生み出された「娃娃(ワーワー)ワールド」が台湾だけではなく、中華圏各地で熱狂的な盛り上がりを見せている。

HAVE A NICE DAY

今回リリースされた7th アルバム『HAVE A NICE DAY』のタイトルチューン「HAVE A NICE DAY」は、爽やかで明るい気持ちにしてくれるポップなメロディーが心地よい一曲だ。レトロなドリームポップのシンセサウンドが取り入れられ、洗練された音作りで幻想的な仕上がりになっている。どんなにつらい事があっても「明日もHAVE A NICE DAY!」と優しく背中を押されて前向きになれること間違いなし。コロナ禍にあっても、元気と喜びが身体の奥からじんわりと湧いてくる。清々しい気持ちでスタートしたい朝にぴったり!

四月是適合說謊的日子 April, Good for Lying  feat. 裘德 Chiu

愛は宇宙だ。ふわふわと嘘が浮かんでいる。愛は理解不能だ。痛くて懐かしくて寂しい。愛は嘘のようだ。傷つけられたり、幸せになれたりする。

「四月是適合說謊的日子(April, Good for Lying)」は話題の中国若手シンガーソングライター裘德Chiuとのコラボ曲。飾らず奢らないピアノとトランペットの演奏で感情の込められた歌詞と淡く儚ない歌声が引き立つ。初めてのコラボだが、ふたりの歌声は非常に相性が良い。裘德Chiuは26歳の若さで2020年「金曲獎 Golden Melody Awards」の最優秀男性歌手にノミネートされた。今回はボーカルだけでなく作曲も手掛けている。ハードルの高い楽曲であり、音域の広いことが特徴。歌声の起伏と激しい曲調の変化によって様々な感情が表現されていて、詩的で穏やかな楽曲と共に、むきだしの歌詞と叙情的な歌声は胸を締め付けられるほどに切ない。

奶奶 Dear Grandma

91歳になる自身の祖母のために書いた新曲「奶奶」。「奶奶」は中国語の「おばあさん」という意味だ。懐かしさと深い感謝が込められたこの曲は幸福感に満ち“家族愛” を描いた感動作となっている。

冒頭は日本の童謡『桃太郎』から始まる。歌詞は中国語、日本語、客家語の3つの言語で書かれ、編曲は日本のインディーミュージックファンにもその名を知られるバンド「雀斑Freckles(フレックレス)」のボーカル林以樂YILE LINと共に仕上げた。「『桃太郎』は祖母がよく口ずさんでいた歌でした。また、祖父母は子どもに聞かせたくない話をする時、私たちにわからないようにいつも客家語で話していました。」と魏如萱は古い記憶の中の祖母についてコメントしている。

さらに、「お母さんみたい / 本当にありがとうね」という歌詞のとおり、祖父母に育てられた魏如萱は「幼い頃、祖母に『どうしてお母さんと呼んではいけないの?』と聞いたら『駄目だから駄目だ』と言われました。それでも、私にとって祖母は母なんです。」と曲に込めた思いを語る。

「奶奶」のMusic Videoにおばあさん役で出演するのは芸歴64年、「国民的おばあさん」の演技派女優、陳淑芳(チェンシュウファーン)。温かみのあるメロディーと澄んだ歌声の音楽に、自然な演技と温かい質感の映像が融合する。「最初から最後まで泣ける」、「笑いながら感動して涙が出てきました」、「おばあさんに会いたくなった。家族愛に感動しました」と多くのファンから「心を打たれた」というコメントが寄せられた。

6月23日にリリースされたアルバム『HAVE A NICE DAY』。独自性と個性を持った10曲を収録し、多彩な感覚を秘めた楽曲で新たな音楽観を提示している。魏如萱の魅力に心惹かれ、思わず耳を奪われてしまうこと必至だ。