台湾音楽界に新天地を切り開く 新世代ラッパー Leo王 待望の新作シングル『消化不良Bad Digestion』リリース

Aug-09-2021

「このラッパー、只者じゃない。」と評価され、ヒップホップ界はもとより、台湾の音楽シーンを牽引しニュースタンダードを生み出す異才、新世代を代表するラッパー Leo王(リオ‧ワン)。ロックのバックグラウンドがあるからこそジャンルを超えた斬新な作品が生み出される。今回、待望のシングル『消化不良Bad Digestion』が6月24日にリリースされた。

Leo王(リオ‧ワン)、高校時代にロックバンド「巨大的轟鳴GiganticRoar」で音楽活動をスタート。バンド時代から独自の魅力とパフォーマンスで注目を集め、バンドとして「金音創作獎(Golden Indie Music Awards)」における「最優秀パフォーマンス賞」を受賞した。その後、ヒップホップへの情熱が高まり、ラップを始めた。2016年にリリースされたシングル「お前と休日を過ごす(原題:陪妳過假日 Weekends With You ft. 9m88)」のミュージックビデオはYouTube再生回数1000万回以上を記録、ネットで大ヒットし一躍名を広めた。2019年に台湾最大の音楽アワード「金曲獎 Golden Melody Awards」でラッパーとして台湾史上初となる「最優秀男性歌手賞」を受賞した。さらに、日本のラッパーであるKOHH、SKY-HIなどと並んで、アジアから世界へ影響を与えるキーパーソンとして「SIXTY60 “2020”」に選出された。破竹の勢いで躍進し、今や誰もが知るミュージシャンとなっている。

卓越したラップスキルと感性をあわせ持ち、音楽の道へ進むために台湾の最高学府である台湾大学を中退した経歴を持つ。音楽や人生に対する誠実さや勢いを感じさせ、そうした真摯な姿勢、マインド、ライフスタイルが多くの若者の心を掴んでいる。

音楽性の幅を広げた前作シングル『時間的奶昔Time Milkshake』の魅力をさらに際立たせ、今回の新作シングル『消化不良Bad Digestion』がリリースされた。レコーディングメンバーは技巧派ミュージシャンとして名高いドラマーの高飛Adriano、ベーシストのUG、サクソフォニストの謝明諺、キーボーディストの曾增譯、そしてギタリスト兼プロデューサーの李權哲という豪華ラインナップ。お互いに信頼を寄せるメンバーだからこそ生み出せるラップ、ジャズ、ブルース、チルラップ、ファンク、ソウルが融合する実験的で極上な音楽と演奏が堪能できる。

今回のシングル『消化不良Bad Digestion』。ありふれた日常の観察からインスピレーションを得た個性あふれる4曲を収録した。テーブルに座って、片手に箸、片手にスマホ、片手で食事をしながら感情のないあなたがスマホを見ている。情報ならなんでも手に入る今の時代、多くの感情が消化しきれないまま、新しい感情がどんどん入って来る。現代人が抱える課題を1曲目の「消化不良 Bad Digestion」で表現した。「感情、欲望、運命に追われている/世俗的なもの/俺はただ自由になりたい。」とレゲエのフレーズに乗せて歌い上げる。

「消化不良」の時「白飯(しろめし)」は最も食べやすいものだ。毎日食べる白飯に合わないものはない。なぜなら、白飯は決して相手に要求しない。相手の持ち味を尊重し、上下の区別もなく、ジャンルの区別もない。まさに食卓の王者である。このようなマインドを持っている白飯は最も胃にやさしい。

2曲目の「白飯Baifun」は白飯のように淡々とした楽曲のようだが、社会への関心をユーモラスにぶちまける歌詞と、躍動感あるグルーヴ満載のベースラインが味わえる。完璧にバランスが取れたネオ・ファンクの一曲となっている。

後半の2曲「都有體會 Experienced That」と「鏡子 Mirror」はLeo王が自分自身を凝視して書き下ろした深みのある曲となっている。「都有體會 Experienced That」は「平行時空/働く僕/物質的な生活を追求する僕は流れ去った時間に気づいてなかった…」と歌う。「それは僕ではない/鏡を見ながら自分に言い聞かせる/完全な僕ではない/僕は全部知っている/それも僕のすべて/鏡を見ながら自分に言い聞かせる/それも僕の一部/僕は全部知っている」と生きている人間の矛盾と二面性を綴り、最後に全て受け入れようというメッセージが込められている。最後に、「鏡子 Mirror」には「人を見るとき、実際に見るのは自分自身の姿である。」というテーマが伝わってくる。

チルラップを軸に据え、得意のヒップホップを展開する。3曲目の「都有體會 Experienced That」はジャズコード進行で構成されている。台湾の有名ジャズピアニストである曾增譯の演奏により、「平行宇宙/働く僕」という歌詞の通り異なるふたつの次元が表現される一方で、サックスの演奏が楽曲に豊かな色を加えていく。4曲目の「鏡子 Mirror」はレゲエとスカをミックスし、李權哲のくせのあるギターサウンドを活かしたギラつく音作り。台湾ポップの要素と洋楽の感覚を絶妙にブレンドし、どこか台湾情緒にあふれながら、極めて洗練された楽曲として仕上がっている。

今回のシングル『消化不良Bad Digestion』はLeo王自身がぶれずに貫いてきた内面の想いと、音楽性豊かな彼の魅力に迫ることができる。さらに、超絶実力派メンバーがサポートを手掛けたことで、各ミュージシャンの独特な個性に満ちあふれている。ラップというジャンルの限界を超えて、幅広い音楽ファンを熱狂させること間違いなしだ。